東日本大震災から、一年が経った。もう一年という気もするし、同時にまだ一年という感覚もある。
津波による大きな被害を受けた地域は、未だ復興という言葉とはほど遠い状況である。
せめて原発の事故がなければ、瓦礫の処理を始めとして、被災地の復興はもっと進んだことだろう。
東京近郊でも、頻発する余震(?)のみならず、福島第一原発の事故を受けての放射能汚染の影響と、未だ全く解決の見通しもない半壊した原発の現状に対する不安にじわじわと心身をさいなまれている人は多い。
福島第一原発4号機の燃料プールには1535本の使用済み燃料棒が入っているそうだが、このやっとこ建っている半壊した建屋に再度大きな地震や津波が来たらどうなるのだろうか?
こんな現状を全く無視して、「事故そのものが収束に至った」 と昨年末に事故収束宣言を出した野田総理・・・。そんな収束宣言を誰が信じるというのだろうか。まさに茶番としか言いようがない。
これほどの大惨事を起こしたにも関わらず、原発を再稼働させ、あまつさえ海外に原子炉を売ろうと考えている日本の政治家、官僚、財界を含めた原子力村の村民には、ただただ空恐ろしさを感じる。
今や日本が地震の大きな活動期に入っているということは、誰の目にも疑いはない。福島第一原発に限らず、どこの原発でも福島第一と同じこと、もしくはそれ以上の大事故が起こらないとも限らない。
それが想像できないのは、欲に目がくらんでいるからなのか、はたまた思考が収束、いや終息してしまっているのか・・・。
人間が住めないような汚染された国になってしまったら、ドジョウだって住めまいに・・・。
そもそも、彼らは日本の国土の成り立ちを知っているだろうか?イザナギ・イザナミ両神が、天の沼矛でトロトロとした混沌をかき混ぜて、その矛の刃先からしたたり落ちたものが固まってできたのが日本列島なのである。頑丈な岩盤の上に成り立っているヨーロッパの国々とは、そもそもの作りが違うのである。
もちろんこれは、地質学でもわかりきっていることである。神話は、ときに重要な真実を示していることがある。日本はゆるゆるの土壌の上に、場合によっては国を滅ぼしかねない非常に危険な発電装置を設置してしまっているのだ。それも、排熱の都合上全て海辺に・・・。
さて、前置きが長すぎたが、最近操法を通して東京近郊の人達の体にある変化を感じる。それは、整体をする者からすると、非常に具体的なことである。
整体では、放射能の害に対処する方法として、盲腸虫様突起に対する愉気をおこなう。これは、戦後広島で原爆被害に遭われた人々を、整体法の創始者である野口先生が治療された経験から導き出されたものである。
昨年の原発事故以降、この虫垂部の愉気を操法の中に組み込んできたが、なかなかこちらが思ったような反応が起こらないことが少なくなかった。
身体気法会の柳澤先生などは、ただ虫垂部を刺激する一般的な(整体の)方法ではなく、その時期その時期でいろいろと工夫をされ、より効果的に愉気する方法をHP上で公開されてきた。私も直接教えて頂いたりもして、これらの方法を参考にさせて頂いたことも多かったが、逆に言えばこれぐらい工夫しないと虫垂への愉気が思ったように効果を上げないということでもあったのではなかろうか。
しかし、事故後一年を過ぎようとするこの頃、どうも今までに比べて非常に簡単に虫垂部が愉気に感応して働き出す感覚がある。今までは、ときにはいやがる者を何とかなだめすかして働かせていたようなところがあったが、最近は、ちょっと触ればスイッチ・オンという感じの人が多くなった。
もしかすると、体の方がようやっと放射能に対する適応能力を身につけ始めているのではないか。
体の機能は、必ずしも幾世代を経ての進化を待たなくても、一代で環境の変化に順応して進化ともいうべき変化をとげることもある。もともと遺伝子に組み込まれている機能に、スイッチが入りさえすれば良いということもあるのだ。
野口先生は、「人間には、放射能にさえ対処する能力が備わっている」 と明言されていたと聞くが、太古の生命は、強い放射線が降り注ぐ環境で生まれたのである。その放射能を生きるエネルギーに変換して生命を存続させてきた生命体の末裔である人間にも、その力が形を変えて残っていたとしても不思議ではないかも知れない。
「放射能の害を軽減させる整体的アプローチ」
この方法は、“ 整体 放射能 虫垂 ” などで検索すると、イラスト付きで説明している方などもいらっしゃるので、いろいろと探してみるとよいと思う。
1.右の内腿の筋の虫垂と響き合う処を刺激する。
下(膝の上)から上(腿の付け根)に向かってこすり上げるのでもよい。
2.右の下腹部、虫垂部を心臓に向けて数回擦り上げる、
もしくは撫で上げるようにして、最後は心臓の方へ
ちょっと持ち上げるようにして愉気する。
虫垂部が熱くなったり、ときにズキズキしたりすることもあるが、それでOK.
3.右の肋骨の下に手を当てて愉気。(同時に、虫垂部にも手を当てておいても良い)
この他にも、脊椎部でのいろいろな方法があるが、とりあえずは虫垂と右季肋部(肝臓部)への愉気が重要である。虫垂は、昔は何の役にも立たないものと考えられてきたが、最近は免疫の非常に重要な機能を司っていることが分かってきている。
私は、虫垂が放射能を除去するというよりも、放射能に対する体の防衛・排泄などの全体的な反応を起動する、もしくは統括する働きを持つのではないかと考察している。
このことは、身体気法会の柳澤先生とも意見の一致を見ている。また、私の家内に始めてこの操法をしたときに、彼女が体感から、「虫垂は、司令塔なんだね」 と感想を述べたことなども一つのヒントになっている。
そして、右の季肋部は、解毒・排泄の急処である。この2カ所にじっくり愉気をしておくと、後はそれぞれの体の得意な方法で、排泄が促されるのではないかと考えている。
内部被曝を含めた放射能の影響は、これからも続いていく。しかし、体はだんだんとこの過酷とも言える状況に対しても適応力を高めていると思われる。
こんな世の中になっても、体には希望がある。
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追記
1.の右の大腿内側は、虫垂の働きを高める準備として行う。また、この部位自体がリンパ系の急処でもある。
2.の擦り上げるのは、その人のお腹の弾力などにもよるが、あまり深くすくい上げるというよりは、皮一枚をスーッと引き伸ばすように丁寧に行う。グイグイと乱暴にはやらない。
手の使い方は、親指をのぞく四指をそろえて左右の手を重ね、指先と指の腹を上手に使って引き上げるようにする。どちらかというと、重ねた上の手主導で動作し、下の手指の力を上手に抜く。(ふにゃふにゃに抜けてしまってもダメ)
愉気は、よく分からなかったら、手のひら、指の腹で温めるというような感じで柔らかく押さえる。
押して、その押す力で体を変えるのではないので、自然と気持ちよい感じが生じるように優しく触る。
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追・追記 ('12.5.5)
最近、この記事の内容に関して、数人の方から同じような質問を受けた。
その質問の内容は、簡単に言えば、“ 放射能の影響を受けて、虫垂が変動するのは良いこと??? ”、そして、“ だんだん放射能がたまってきたから反応しているのでは? ” ということだった。
体が放射線の影響を受けると虫垂に変化が起こるということについてだが、これは放射能の影響で虫垂がおかしくなっているということではなく、放射能の悪影響に対して体が対抗措置を取っている姿であると私は考えている。
つまり、外部被曝、内部被曝に関わらず、ある程度被曝してしまったら虫垂に変化が起こる方が良いということである。逆に放射線をある一定以上浴びてしまっても虫垂に変化が起こらない人は、体の正当防衛の能力が上手く働かない人、体の働きが鈍ってしまっている人であると考えられる。
チェルノブイリ原発事故後のウクライナでは、年間被曝量が5ミリシーベルト以下の地域に住む人に比べて、年間1ミリシーベルト以下の人々の方が、発病率の増加が2倍近く多かったというデータもあるという。
この低線量被曝の方がかえってダメージが大きい場合があるという現象を、ペトカワ効果(同じ線量であれば、長時間低放射線を照射する方が、高線量放射線を瞬間放射するよりたやすく細胞膜を破壊する)などで説明する向きもある。しかし(このデータが信頼できるものだったとして)、整体を通して体を観る立場からすると、低線量であると虫垂を起点とする体の防衛反応が起こりづらいからなのではないか、と考える方が現実的である。
そして、虫垂が反応を起こしやすくなっているのは、被曝の量が一定量を超えたからではないか、ということももちろん考えられる。私の手応えとしては、本文の通り体の適応力が上がってきたためと感じるが、どちらにしても、やはり虫垂がしっかり働くことが重要である。虫垂が上手く働いてくれるようにアプローチしていくこと、そして長期に渡って、たゆまず観察し続けていくことが必要となることだろう。