2012.04.22

「季よみ通信」

身体気法会を主宰される柳澤先生との、ブログ上でのコラボ企画がスタートした。

その名も、「季よみ通信」 ~白山⇔気法会往復ブログ~

「季」 を読み、「機」 に感じ、「気」 にうながされ・・・。

同名のブログを行き来しながら、お互いの記事の内容から感じ取ったことに絡めて、自由に続きを書き継いでいく。

テーマは常に流動的、お堅い決まり事は無しで、ともかく気ままに書いていこうという企画である。

柳澤先生の深くて広大な身体気法の森に、どれだけ迷うこと無く
分け入ることができるか。

そして、ブログ更新頻度の極めて低い二人が、どれだけがんばれるか。

乞うご期待!!(笑)

|

2012.04.20

身体気法会 「身体あかり講座」 ~愉気・行気~ 開催のお知らせ!! ~ 終了しました! ~

来たる5月5日、身体気法会を主催される柳澤先生による 「身体あかり講座 ~ 愉気・行気」 が開催されます。 詳しくは、身体気法会HPへどうぞ!


 ~ 以下、身体気法会HP公開講座情報より転載。 ~


愉気法(気の感応による手当て)は、気の感応によって互いの身体の自律的な調整作用を高め合う、生命の極めて自然な相互補完能力といえます。今回は、さらに自分自身の身体の1点に気を集め、発展させる「行気法」の実習を行ないたいと考えております。気の集注は、次々連動して別の部位への気の自然集注を呼び起こします。いわば、自らの身体の語る「気のコミュニケーション」をご自身で体感する身体との対話だといえるものです。


 開催日 … 2012年5月5日(土曜、祝日)
          午後1:30より4:30頃まで
         ~ 終了しました ~
                                    

 全く初めての方も受け付けております。

 身体が動かせる楽な服装でお越し下さい。

 その他、不明な点については メール にてお問合せください。

 ◆場所  … 東京 中央区立産業会館 和室
       (〒103-0004 東京都中央区東日本橋2-22-4)
        TEL 東京03-3864-4666

        所在地案内
        http://www.chuo-sangyo.jp/access/access.html

 ◆時間  … 13:30より16:30頃まで
           ~ 終了しました ~


 ◆参加費 … ¥1,000

  
            ~ 終了しました ~

|

2012.04.09

「知ってさえいれば」

「私はなんにも悪いことをしてこなかったのに、こんな病気になるなんて・・・」
だいたいは高齢の女性に多いが、年に何回か、こういった言葉を聞く。

この言葉の中には、人に迷惑をかけるような悪いこと、罰が当たるような悪いことをしていないという意味もあるが、体を毀すようなこと、体に悪いことはしてこなかったということもある。酒もタバコもやらないし、食事だってそれなりに気をつけていたのに、ということだ。

しかし、そういう人の体を観てみると、大抵あれやこれや体を損なうようなことを続けてきている状況がある。
例えば、長年の食べ過ぎ、だらだらと寝過ぎる習慣、冷えること・乾くことに対する無頓着、冷房に入りっぱなしの生活などなど・・・。
実は、体に悪いことを相当長く続けてきた結果の今があるのだが、“ 悪いことをしてこなかった ” と言う人たちは、悪いことをしてきたというよりも、それが悪いということを知らなかったのである。もしくは、知識として知っていても、自分のしていることがその悪いことに相当するとは分からなかったのである。

食べ過ぎは良くないということは知っていても、自分の食べる量が多いとは思わなかった。食べ過ぎというものは、他人と比べるものではなく自分の体にとって負担になるかどうかだということを知らなかった。

眠るのは、長ければ長いほど体が休まるので良いと思っていた。

鼻水が出ても、お腹にガスがたまっても、時に頭痛がしても、それが冷えから来るとは知らなかった。もしくは、手足が氷のように冷たくても、自分には冷えているという実感がなかった。冬は寒いのが当たり前だから、体が冷えても気にしなかった。

夏は汗をかくべき季節であり、汗をかかないで過ごすと秋以降にそのツケがまわってくるなんて知らなかった。

仕事や趣味などで偏った体の使い方をして、体の一部(目・手・腕・腰など)を酷使して負担をかけ続けた。
それが体を毀すことだとは知らなかった。もしくは、知っていたけれども、それでも使い続けなければならなかった事情があったが、その体を、ケアする方法を知らなかった。
また、疲れがたまっているのに、体が鈍くて分からなかった。

風邪を引いたら、ともかく薬を飲んで症状を押さえ込んだ。それが体の働き・感覚を鈍くさせることになるとは思わなかった。

などなど・・・。

「知ってさえいれば・・・」、ということは世の中にはいくらでもある。体のことに関してもそうである。
整体には、整体操法という体を調整する技術があるが、操法さえ受けていれば健康になるかといえば、そうではない。生きているのは他ならぬ自分自身の体であるから、体を調整することを通して、自分の生活を見直していかなければならない。

整体には、自然に添って体を活かす知恵が山のようにある。整体の操法は素晴らしいものだと思うが、それに勝るとも劣らないのが、それらの知恵の集積である。

そして、その知恵は、必ず体を観ることを通して活かされる。
生活に関する指導は、決して当てずっぽうでアドバイスをすることはない。体型が太めだからといって、“ 食べ過ぎですね ” と決めつけるわけでもないし、冬だからといって全員に “ 冷えていますね ” などと、時候に挨拶のように決まり切ったことを繰り返すわけでもない。
太っていても、それが体に合っている人もいる。寒い中でも、冷えによる悪影響を受けていない人だっている。
整体では、必ず体を観て、その人の体に起こっていることを読みとって、必要と思われる助言をする。

そして、生活を見直すといっても、それは特に難しいことではない。まさに、「知ってさえいれば」、というようなことがほとんどである。あとは、ちょっとした手間を惜しまなければいいだけだ。


|

2012.03.15

震災後一年経っての、体に現れた希望のしるし。

東日本大震災から、一年が経った。もう一年という気もするし、同時にまだ一年という感覚もある。
津波による大きな被害を受けた地域は、未だ復興という言葉とはほど遠い状況である。
せめて原発の事故がなければ、瓦礫の処理を始めとして、被災地の復興はもっと進んだことだろう。
東京近郊でも、頻発する余震(?)のみならず、福島第一原発の事故を受けての放射能汚染の影響と、未だ全く解決の見通しもない半壊した原発の現状に対する不安にじわじわと心身をさいなまれている人は多い。

福島第一原発4号機の燃料プールには1535本の使用済み燃料棒が入っているそうだが、このやっとこ建っている半壊した建屋に再度大きな地震や津波が来たらどうなるのだろうか?
こんな現状を全く無視して、「事故そのものが収束に至った」 と昨年末に事故収束宣言を出した野田総理・・・。そんな収束宣言を誰が信じるというのだろうか。まさに茶番としか言いようがない。

これほどの大惨事を起こしたにも関わらず、原発を再稼働させ、あまつさえ海外に原子炉を売ろうと考えている日本の政治家、官僚、財界を含めた原子力村の村民には、ただただ空恐ろしさを感じる。

今や日本が地震の大きな活動期に入っているということは、誰の目にも疑いはない。福島第一原発に限らず、どこの原発でも福島第一と同じこと、もしくはそれ以上の大事故が起こらないとも限らない。
それが想像できないのは、欲に目がくらんでいるからなのか、はたまた思考が収束、いや終息してしまっているのか・・・。
人間が住めないような汚染された国になってしまったら、ドジョウだって住めまいに・・・。

そもそも、彼らは日本の国土の成り立ちを知っているだろうか?イザナギ・イザナミ両神が、天の沼矛でトロトロとした混沌をかき混ぜて、その矛の刃先からしたたり落ちたものが固まってできたのが日本列島なのである。頑丈な岩盤の上に成り立っているヨーロッパの国々とは、そもそもの作りが違うのである。
もちろんこれは、地質学でもわかりきっていることである。神話は、ときに重要な真実を示していることがある。日本はゆるゆるの土壌の上に、場合によっては国を滅ぼしかねない非常に危険な発電装置を設置してしまっているのだ。それも、排熱の都合上全て海辺に・・・。


さて、前置きが長すぎたが、最近操法を通して東京近郊の人達の体にある変化を感じる。それは、整体をする者からすると、非常に具体的なことである。
整体では、放射能の害に対処する方法として、盲腸虫様突起に対する愉気をおこなう。これは、戦後広島で原爆被害に遭われた人々を、整体法の創始者である野口先生が治療された経験から導き出されたものである。

昨年の原発事故以降、この虫垂部の愉気を操法の中に組み込んできたが、なかなかこちらが思ったような反応が起こらないことが少なくなかった。
身体気法会の柳澤先生などは、ただ虫垂部を刺激する一般的な(整体の)方法ではなく、その時期その時期でいろいろと工夫をされ、より効果的に愉気する方法をHP上で公開されてきた。私も直接教えて頂いたりもして、これらの方法を参考にさせて頂いたことも多かったが、逆に言えばこれぐらい工夫しないと虫垂への愉気が思ったように効果を上げないということでもあったのではなかろうか。

しかし、事故後一年を過ぎようとするこの頃、どうも今までに比べて非常に簡単に虫垂部が愉気に感応して働き出す感覚がある。今までは、ときにはいやがる者を何とかなだめすかして働かせていたようなところがあったが、最近は、ちょっと触ればスイッチ・オンという感じの人が多くなった。

もしかすると、体の方がようやっと放射能に対する適応能力を身につけ始めているのではないか。
体の機能は、必ずしも幾世代を経ての進化を待たなくても、一代で環境の変化に順応して進化ともいうべき変化をとげることもある。もともと遺伝子に組み込まれている機能に、スイッチが入りさえすれば良いということもあるのだ。
野口先生は、「人間には、放射能にさえ対処する能力が備わっている」 と明言されていたと聞くが、太古の生命は、強い放射線が降り注ぐ環境で生まれたのである。その放射能を生きるエネルギーに変換して生命を存続させてきた生命体の末裔である人間にも、その力が形を変えて残っていたとしても不思議ではないかも知れない。


「放射能の害を軽減させる整体的アプローチ」

この方法は、“ 整体 放射能 虫垂 ” などで検索すると、イラスト付きで説明している方などもいらっしゃるので、いろいろと探してみるとよいと思う。

1.右の内腿の筋の虫垂と響き合う処を刺激する。
  下(膝の上)から上(腿の付け根)に向かってこすり上げるのでもよい。

2.右の下腹部、虫垂部を心臓に向けて数回擦り上げる、
  もしくは撫で上げるようにして、最後は心臓の方へ
  ちょっと持ち上げるようにして愉気する。
  虫垂部が熱くなったり、ときにズキズキしたりすることもあるが、それでOK.

3.右の肋骨の下に手を当てて愉気。(同時に、虫垂部にも手を当てておいても良い)


この他にも、脊椎部でのいろいろな方法があるが、とりあえずは虫垂と右季肋部(肝臓部)への愉気が重要である。虫垂は、昔は何の役にも立たないものと考えられてきたが、最近は免疫の非常に重要な機能を司っていることが分かってきている。

私は、虫垂が放射能を除去するというよりも、放射能に対する体の防衛・排泄などの全体的な反応を起動する、もしくは統括する働きを持つのではないかと考察している。
このことは、身体気法会の柳澤先生とも意見の一致を見ている。また、私の家内に始めてこの操法をしたときに、彼女が体感から、「虫垂は、司令塔なんだね」 と感想を述べたことなども一つのヒントになっている。

そして、右の季肋部は、解毒・排泄の急処である。この2カ所にじっくり愉気をしておくと、後はそれぞれの体の得意な方法で、排泄が促されるのではないかと考えている。

内部被曝を含めた放射能の影響は、これからも続いていく。しかし、体はだんだんとこの過酷とも言える状況に対しても適応力を高めていると思われる。

こんな世の中になっても、体には希望がある。

・・・ ・・・・・ ・・・ ・・・・・ ・・・ ・・・・・ ・・・ ・・・・・ ・・・

追記

1.の右の大腿内側は、虫垂の働きを高める準備として行う。また、この部位自体がリンパ系の急処でもある。

2.の擦り上げるのは、その人のお腹の弾力などにもよるが、あまり深くすくい上げるというよりは、皮一枚をスーッと引き伸ばすように丁寧に行う。グイグイと乱暴にはやらない。
手の使い方は、親指をのぞく四指をそろえて左右の手を重ね、指先と指の腹を上手に使って引き上げるようにする。どちらかというと、重ねた上の手主導で動作し、下の手指の力を上手に抜く。(ふにゃふにゃに抜けてしまってもダメ)

愉気は、よく分からなかったら、手のひら、指の腹で温めるというような感じで柔らかく押さえる。
押して、その押す力で体を変えるのではないので、自然と気持ちよい感じが生じるように優しく触る。


・・・ ・・・・・ ・・・ ・・・・・ ・・・ ・・・・・ ・・・ ・・・・・ ・・・

追・追記 ('12.5.5)


最近、この記事の内容に関して、数人の方から同じような質問を受けた。
その質問の内容は、簡単に言えば、“ 放射能の影響を受けて、虫垂が変動するのは良いこと??? ”、そして、“ だんだん放射能がたまってきたから反応しているのでは? ” ということだった。

体が放射線の影響を受けると虫垂に変化が起こるということについてだが、これは放射能の影響で虫垂がおかしくなっているということではなく、放射能の悪影響に対して体が対抗措置を取っている姿であると私は考えている。
つまり、外部被曝、内部被曝に関わらず、ある程度被曝してしまったら虫垂に変化が起こる方が良いということである。逆に放射線をある一定以上浴びてしまっても虫垂に変化が起こらない人は、体の正当防衛の能力が上手く働かない人、体の働きが鈍ってしまっている人であると考えられる。

チェルノブイリ原発事故後のウクライナでは、年間被曝量が5ミリシーベルト以下の地域に住む人に比べて、年間1ミリシーベルト以下の人々の方が、発病率の増加が2倍近く多かったというデータもあるという。
この低線量被曝の方がかえってダメージが大きい場合があるという現象を、ペトカワ効果(同じ線量であれば、長時間低放射線を照射する方が、高線量放射線を瞬間放射するよりたやすく細胞膜を破壊する)などで説明する向きもある。しかし(このデータが信頼できるものだったとして)、整体を通して体を観る立場からすると、低線量であると虫垂を起点とする体の防衛反応が起こりづらいからなのではないか、と考える方が現実的である。

そして、虫垂が反応を起こしやすくなっているのは、被曝の量が一定量を超えたからではないか、ということももちろん考えられる。私の手応えとしては、本文の通り体の適応力が上がってきたためと感じるが、どちらにしても、やはり虫垂がしっかり働くことが重要である。虫垂が上手く働いてくれるようにアプローチしていくこと、そして長期に渡って、たゆまず観察し続けていくことが必要となることだろう。


|

2012.02.26

嗅覚と危機察知能力 

最近、「香り」 を売りにしている柔軟剤が多い。香りが長持ちするとか、手で衣服を払うと香りが広がるなど、テレビCMなどでもよく見かける。

もちろん、多くの人に好かれる、“いい香り” に仕上げているのだろうが、過ぎたるは及ばざるがごとし。柔軟剤も使う量が多すぎれば、他人に不快感を与える。

一昔前は、強い香水やおじ様方の整髪料などが、一部嗅覚が敏感な(正常な?)人に敵視されていた。私も、特別嗅覚が敏感な方だとも思っていないが、香水のつけ過ぎなどは本当にやめて欲しいと思う。香水まみれのOLさんなどと同じエレべーターに乗り合わせたりすると、これは拷問に近い。こんな匂いをさせていて、同僚や上司などは何も言わないのかと首をひねってしまうこともある。

それが最近では、柔軟剤の過剰使用による匂いにも閉口することがある。体中から柔軟剤の芳香を撒き散らしている人に電車で隣に座られたりすると、思わず呼吸が浅くなってしまう。相手の気分を害さないように、さり気なく自然な感じを装って、席を立ってしまうこともある。

嗅覚は、五感の中でも適応しやすい感覚である。つまり、匂いは慣れてしまいやすいということだ。いつも使っている香水や柔軟剤の香りなども、次第に慣れてしまって使う量をどんどん多くしてしまいがちである。
同時に、“ちょっとキツイかな?” と思っても、すぐに慣れて自分では分からなくなってしまうのである。

実は、嗅覚というのは、危険を察知する能力とつながっている。
よく、“危険な香り” がするなどと言うが、危険は見えるものでも聞こえるものでもなく、匂うものなのである。
信用でいない人間のことを、“あいつは臭い” といったり、物騒なことが起こりそうな気配を “きな臭い” と表現するのも同じである。

嗅覚が鈍い人間は、危機を察知する能力も低い。

そもそも、哺乳類は、“警告フェロモン” とでも言うべき、ある種の匂いで、仲間同士でお互いに危険を知らせ合っているらしい。これは、人間も例外ではないと言う。

香水や柔軟剤などの人工的な匂いによって鼻が馬鹿になると、いろいろな意味で危険に対応する能力が低下する。日常的に鼻が鈍麻してしまわないように、常に身につける衣服に、香料の強い柔軟剤の使用は控えた方が良い。

治療院にも、こちらの手に匂いが移るような、かなりの柔軟剤ヘビーユーザーがくる。そういう人を操法すると、化学的に合成された匂いにやられて、こちらの頭が働かなくなる。
操法における体の観察というのは、ある種の危険を察知する能力に近いものが求められる。それが、化学合成臭に “やられる” と勘が鈍るというか、集中力が落ちるというか、たとえ僅かではあっても操法の質は落ちてしまう。

治療院では、匂いに対してアレルギーや過敏症を持つ人も来るので、来院される際には香水の使用はご遠慮頂いているが、そのうち 「柔軟剤の過剰使用はご遠慮下さい」 というお願いを追加する日が来るかも知れない。
それとも、「少しでも良い操法を受けたい方は、柔軟剤のご使用をお控え下さい」 とするべきか・・・。

|

2012.02.07

杞人の憂い ― 2種体癖

2種体癖というと、杞憂という言葉を思い出す。杞憂の出典は、中国の古典 「列子」 である。

昔、杞という国に、天が落ちてきたり地が崩れてしまったりすることを心配して、夜も眠れず食事ものどを通らなくなった者がいた。また、その男の心配性を心配する者がいて・・・・

結局、天は落ちてこないし、地は崩れることもない、心配しなくても大丈夫だということを教えるのだが、この心配性の人は、おそらく2種体癖であろう。

2種の人は、絶えず何かを心配している。2種は、何かを心配せずにはいられない体の構造をしているのである。

上下型である2種は、1種と同様にエネルギーが頭の働きに転換しやすい。
ただし、1種が自発的に理論を展開していくことを楽しむのに対して、偶数体癖で受け身の感受性を持つ2種は、周りの状況や他人との関係性を軸に頭を働かせる。働かせる、というよりも、否応なく働いてしまう。そのため、2種は絶えず不安や心配、気の使いすぎ、取り越し苦労で頭を一杯にしているのである。

しかし、その心配の種を解決する有効な手段を提示しても、2種の人は耳を貸さない。その答えが的を射ているほど、まるで聞こえなかったかのようにスルーしてしまう。そして、相変わらず 「どうしよう、どうしよう」 を繰り返す。
そういう2種の行動を目の当たりにすると、もしかして、これはプレイなのか?と、疑いたくなる。不安プレイか?

そのくせ新たな心配の種が見つかると、今度はそちらに夢中になって今までさんざん騒いでいた心配事のことは、すっかり忘れてしまう。
2種の心配事の多くは大体その程度のことが多く、まさに杞憂なのである。

2種の悩みは、他の体癖の人から見ると、大抵は取るに足らないことばかりである。しかし、その心配事を抱えていることで、何かのバランスを取っているのかもしれない。2種は、絶えず心配事を抱えていないと、心配事がないというそのことが、今度は不安なのである。

|

2012.01.25

顔面神経麻痺

前々回まで、肛門(痔)の話から、大腸~十二指腸~胃~食道・咽喉~口内と消化器系を下から登ってきたが、口角炎で消化管の外に出たので、ついでに顔の問題にも触れてみよう。

今回取り上げるのは、顔面神経麻痺。ある日突然、顔の半分が麻痺して、だらりと垂れ下がってしまう。目も半開きで閉じず、額の皺も半分消え、口はしっかり閉まらず端から水が漏れてしまう。口笛も吹けなくなる。顔面神経麻痺とは、こんな症状である。

ヘルペスウイルスが引き起こすと言われたりするが、直接の原因は、頚や耳下腺などの局所的な冷え、例えば長時間風が当たっていたとか、汗をかいたまま急激に冷やした(汗の内攻)とか、そういうことが多いのではないかと思う。

現代医学の方ではあまり有効な治療法が無いようであるが、整体では割ときれいに治ることが多い。
外傷や腫瘍などが原因のものはまた難しい問題を含んでいるが、いわゆる特発性(原因不明の)顔面麻痺は、急処を的確に捉えさえすれば、多くはどんどん良くなっていく。

急処は、頚・顔・胸椎椎側・肩甲骨内側・腕などにあるが、症状が起こっているときはどれも手応えがあるというか、反応が出ているので、意外と急処がつかまえ易いのではないかと思う。

さて、顔面神経麻痺の操法手順の一例だが・・・


1.仰臥で後頭骨下縁及び上頚(第2頚椎三側)を四指を使って一定圧をかけて愉気。
  ほとんどは患側が硬直しているので、そちら側にウエイトを置く。

2.眉頭の骨の凹み・目の下頬骨の凹み・小鼻の脇の凹み・オトガイ孔、
  そしてこめかみに愉気。

3.耳の下(耳下腺のあたり)を人差し指か中指を当ててじっくり愉気する。
  ここは、重要ポイントの一つ。顔の痙攣などもここが急処。

4.坐位になってもらい、頭部第2調律点
   (耳の前を上がったラインと、瞳の中央を上ったラインが交わるところ)
   に愉気。 ( → 頚椎の硬直も弛む)

5.第2~第4胸椎の四側(肩甲骨の内側縁あたり)の硬直を外へ向けて押さえる。
  小さいヌルリとした塊の中に、更に小さい硬いもの(硬結)があるので、
  それをつかまえて愉気。

6.患側の上肢第七操法か、肩甲骨はがし。

7.患側の化膿活点(上肢第6調律点)を2~3回はじいて、上に向けて愉気する。

8.第4胸椎二側をしっかりと押さえる。


1.の上頚だが、たいてい麻痺がある側が硬直して第2頚椎が歪んでいるので、7対3ぐらいの割合で左右差をつけて押さえる。操法の極めに、坐位で最後にもう一度押さえることもある。

2.の顔の急所は、どちらかというと三叉神経のポイントの様に見えるものもあるが、顔面神経麻痺でもこれらの処に反応が出ており、愉気することで回復に効果を現す。

5.の第2~第4胸椎の四側の硬結だが、わかりにくい場合は伏臥で見てもよい。多くの場合第4胸椎の四側、肩甲骨の際の内側あたりにあるが、かなり小さな独特の感触がある硬結である。
これを上手くつかまえられると、操法の効果がはっきりする。人によっては、これを押さえると顔に響く感じがある。顔の麻痺を治す、魔法のポイントである。

7.の化膿活点は、顔面神経の系統の終末がこのあたりまできていると考えて良い。実は、化膿活点と肘の中間あたりに、化膿活点によく似た感じの硬結があり、これも顔面神経麻痺の急処である。よくわからなければ、化膿活点でも良い。

8.最後に第4胸椎をしっかりと整圧しておく。5.の四側の硬結もそうだが、第4胸椎を丁寧にしっかりとやっていくと、顔の形がどんどん変わっていく。


また、本人にも、顔の活元運動をやってもらう。活元運動を知らない人は、とにかく顔をいろいろに動かしてもらう。動かなければ、指で補助して動かしても良い。

顔面神経麻痺の治療は、発症してからなるべく時間が経っていない方が有利である。直後からなら、なお良い。
しかし、発症後半年以上経ってから操法を始めても、1ヶ月ぐらいでほとんど良くなってしまった人もいるし、交通事故で顔面神経麻痺になって数年経っているという人も、じわじわと改善してくるので、必ずしも発症直後からでなくても効く。


|

2012.01.09

口内炎

新年になって、口内炎・口角炎ができているという人が何人かいた。
口内炎ができると、「胃が悪いんじゃない?」、と言われたりする。
口の中も消化管の一部であり、確かに食べ過ぎると口内炎ができることもある。
また、口内炎もひどくなると潰瘍化したりして、胃の異常と似たような状況が起こる。

口内炎は、ストレス・疲労の蓄積・睡眠不足などから起こることも多い。
年末年始で、生活が不規則だったり、飲み過ぎ・過食が続いたり、帰省などの疲労・ストレスなどで口内炎になっている人もいるだろう。

口の中の問題は、唾液の分泌に関することが一つ重要になる。唾液の不足が、口内の様々な異常と関わっている。
そこで、耳下腺・顎下腺・舌下腺などの唾液腺の働きを調整することが、口内炎などの口内の異常を治すために有効となる。

一つは、耳下腺・顎下腺を直接刺激する。耳下腺は、耳たぶの後ろの凹み。よく風船などを膨らまそうとして痛くなったりするところである。ここを、ふわっと押さえて愉気をする。強く押しすぎては、いけない。押さえることよりも、愉気するということに重点を置く。
顎下腺は、顎のウラを押さえて愉気する。親指でも他の指でもよいので、顎の骨の裏側を触るような感じで押さえて愉気をする。これも、押すというよりは、顎の裏に指を入れていくという感じで行う。

もう一つは、唾液が出ないことの主な原因となっている自律神経の乱れを調整する。この場合は、頭部第2調律点が良い。頭部第2調律点は、耳の前を上に登っていく線と、左右の目の中心を上に登っていく線が交わる2点である。ここを押さえて、じっくりと愉気する。

それから、上肢の急処も使う。肘の曲がり角と上腕にある上肢第5調律点・第6調律点を押さえておく。
これらの調律点は、化膿止め・消毒の意味で使う。
また、上肢第4調律点は消化器と関係が深く、ここも口内炎の急処である。

なお、同じ口の中でも、舌に症状が出るものは生殖器系、いわゆる婦人科系に問題があることが多い。舌というのは生殖器、特に子宮と関係が深い。
もちろん、生殖器に関連する処を調べなければいけないが、とりあえず以前記事にした恥骨の操法が効くことも多い。

それから、口の両端がただれたり切れたりする口角炎は、胃腸ではなく泌尿器系の変動である。
確かに食べ過ぎると口角炎になることがあるが、これは過食が続いて腎臓が疲労したために起こる。
過食を改めるのも当然必要だが、この時期は冷えと乾きも泌尿器に影響している。足湯水を飲むことを積極的に行なうと良い。

|

2011.12.30

喉につかえる 胸につかえる

正月になるとおもちを食べる機会があると思うが、毎年餅を喉に詰まらせて亡くなる人が出る。
日頃から、どうも物が詰まりやすいという人は、注意が必要だ。

同じ物がつかえるのでも、喉につかえる人は第6頚椎、胸に(食道に)つかえる人は、第4胸椎が硬くなり動きが悪くなっている。これらは、その一側・二側の硬直・硬結を弛めておけば、つかえなくなる。

いざ物がつかえてしまった場合は、喉なら第6頚椎、食道なら第4胸椎を叩く。隣の骨を叩かないように、左手の人差し指か中指を目的の椎骨に当てておいて、その自分の指の上から手刀(チョップ)で叩く。叩き方は、トントントンとリズミカルに。強さはいらないが、速度は必要。上手くやると、スッと通る。喉の場合は、咳と共にスポッと出てくることもある。

なお、第4胸椎は心臓と関係があって、叩くと気分が悪くなったり、唇が青くなったりするので、実地練習はお勧めしない。
ちなみに、第7頚椎は叩打すると一時的に視力が良くなる。叩き方の練習をするなら、第7頚椎が良いかもしれない。ただし、くれぐれも強く叩かないようにする。打つより引くに重点を置くぐらいでよい。

しかし、餅などの粘度の高い物が喉に詰まり気管をふさいでしまったときは、生兵法は怪我の元、救急車を呼んだ方が良い。
そして、掃除機で餅を直接吸引する。これで一命を取り留めた人は結構いるらしい。
もちろん掃除機は掃除の道具で救命機器ではないのだから当然リスクもあるが、いざというときは背に腹は代えられない。
できれば、細いノズルがあれば、なお良いという。
もっと良いのは、日頃から第6頚椎・第4胸椎が硬直しないように、調整しておくことだが・・・。

|

2011.12.21

胃潰瘍

胃潰瘍を治すのには、背部・腰部の脊椎操法だけでは難しい。頚部の操法が重要になる。

胃の働きが悪いような場合は第6・7頚椎の椎側が急所になるが、ストレスなどによる迷走神経の過緊張から胃酸の分泌が過剰になっている胃潰瘍の場合は、同じ頚でも耳の裏の骨(乳様突起)から胸骨・鎖骨に走る胸鎖乳突筋が急所になる。

胃の働きを操法でコントロールする場合、その働きを高めるのは第6・7頚椎。抑制するのは、第3・4胸椎である。これは、自律神経の働きをコントロールすることで胃の働きを調整するということだ。
それとは別に、胃を収縮させる・拡張させるというアプローチもある。収縮させるには、第1・2腰椎、拡張させるには第11胸椎を使う。
消化器の痛みというものは、大雑把に言えば臓器が 「縮んでいる」 ので、拡張反射を起こす第11胸椎を使う。働きが鈍って 「たるんでいる」 なら、第1・2腰椎を刺激して引き締める。

さて、胃潰瘍を持つ人は、大抵胸鎖乳突筋が強く硬直している。多くは、左側だ。
重要なのは、胸鎖乳突筋の停止部(一方の付け根)となる乳様突起である。この乳様突起の骨の裏を触るようなつもりで押さえると、骨にこびりつくように硬いスジやべたっと硬くなったようなところがある。
これを掴まえたら、ジッと押さえて愉気をする。これには少し時間をかけることが多い。たいてい2分ぐらい。短くても1分以上は押さえる。

次に、胸鎖乳突筋を後ろから前へ向けて押さえる。これは長く押さえず、5秒以内ぐらいで上から下に順々に刺激していく。
胸鎖乳突筋は、下の方に来て二つに分かれて胸骨と鎖骨に付くのだが、上から降りてきて胸骨側か鎖骨側どちらか硬い方の起始部(筋肉が骨に付くところ)をやはり1分程度愉気する。
(本来は、愉気は何分と決められるものではないが、一応の目安として・・・)

また、腹部第4調律点(左の季肋部)や背部の脊椎椎側も調整のポイントではあるが、それ以外に胃潰瘍や胃ガンの場合は、必ず運動器系にはっきりとした不調和がある。たとえば、腕が上がらないとか、背中が張る、腰が捻れない、頚が曲がらないなど。片方の頭がつっぱるなんていうこともある。
この体の運動系の不調和を調整することが、胃潰瘍を治していくために重要な要素になる。

臓器・器官の異常と結びついている運動器系の不調和を正していくのはとても重要で、例えば肺気腫・喘息などの呼吸器の異常は、必ず体の前屈傾向を持っている。この前屈傾向を正していくことが、呼吸器病を治していくのに必要になるのである。

|

«十二指腸