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其の9 初夏から梅雨へ

季よみ通信 其の8 自然の変異と身体、柳澤先生の本領がいよいよ発揮されつつある内容である。

季よみ通信の名の通り、季節と体の関わり、季節折々の問題を取り上げていくのは、このブログの大きなテーマの一つである。
整体の季節に関する一般的な事柄は私が担当し、柳澤先生には先生独自の視点から、季節と身体の関係を語ってもらえればと思う。

柳澤先生の整体=身体気法では、季節の変化に対する身体の最適化ということがかなり中心的な役割を担っているようである。
季節の移り変わりに対応している身体の変化を最適化することを通して、それまで身体が抱えていた様々な異常や矛盾が正されていくというのが先生の考えのようである。
いや、観察と技術を高めて、そういうことが実現するように季節の操法を構築してきたというのが本当であろう。

もちろん、季節の問題を処理していく中で体を整えて行くことは、野口整体においては当たり前のことなのであるが、柳澤先生の操法は、かなりその部分に特化しているように見受けられる。

以前、ある野口整体関係者が先生の操法を受けた時に、「素晴らしい操法だが、この操法は先生にしかできない・・・」 と言ったそうだ。
季節の操法に特化しているのも先生の操法の特徴だが、そもそも操法自体の組み立てや手法、気に対する感覚、操法の質そのものが非常に特徴的である。いずれこのブログでも語られていくだろうが、柳澤先生の操法はオーソドックスな整体操法と比べると、かなり独特な風格を持つ。つまり、オリジナリティーが高いのだ。

と言っても、もちろんそれは我流という意味ではない。そもそも柳澤先生は、野口晴哉先生の高弟の一番弟子、という整体のまさに本流に居た方である。これ以上ないと言うくらいキッチリと整体の基本、型、観察をやり込んでいった上で、深化する技術のその先に必然としての変革が訪れたのであろう。

超整体通と呼ばれる人物をして、「先生にしかできない・・・」 と言わしめた柳澤先生の操法であるが、先生自身は、「これは誰でも捉えることができる感覚で、この操法も誰にでもできるはずだ」 とおっしゃっている。
そして、それを実証するべく、現在先生は 「身体気法講座」 を展開されている。従来の愉気、行気、活元運動、体癖論などに加えて、更にそれらに独自の感覚世界を盛り込んで新しい気的身体論の世界を体験できるように指導されている。

さて、今週末くらいには関東も梅雨入りするようである。

春は、骨盤が開く生殖器系の働きに特徴のある季節であった。続く初夏は消化器、梅雨は呼吸器のシーズンとされている。

梅雨は、当然ながら湿度が一番体に影響する。そして、発汗が健康の鍵を握ってくる。
湿度が高くなると影響を受けるのは、呼吸器と泌尿器である。発汗は、皮膚を通しておこなわれる。
皮膚・呼吸器・泌尿器というのは、呼吸・排泄の働きを通して深く結びついている。三者は、お互いに助け合いながら、三つどもえで仕事をしている。

皮膚呼吸というものがあるくらいで、皮膚は呼吸器の一端を担っている。皮膚に出るアトピーを強い薬で抑えると、喘息になったりする。逆に、喘息を薬で押さえ込むと、皮膚に過敏な状況が起こってくることもある。

泌尿器と皮膚は、尿と汗で排泄を補完し合っている。汗をかく季節は、水分や老廃物を皮膚から汗で出せるので泌尿器はちょっと一息つくことができる。秋になって汗をかかなくなると、とたんに泌尿器の負担は増える。塩分も酸も水分も、ほとんど尿から出さなくてはならないからだ。

ちなみに、あまり注目されないが呼吸器も排泄を行なっている。普通アンモニアは尿から体外に排出されるが、腎機能障害などで尿から排泄できなくなると呼吸で排泄する。尿毒症を発症すると、アンモニア臭が口臭として出てくるのはこのためである。糖尿病の人の息が、腐ったリンゴのような臭いがするというのも同様だ。

湿度が高くなり、呼吸器・泌尿器の働きが停滞すると、体が重くなり、だるくなる。特に、下肢の重さ、だるさは特徴的である。

この時期体の焦点となる椎骨は、第3・4胸椎(呼吸器)、第5胸椎(発汗)、第10胸椎(泌尿器)などである。これらの椎骨の状態が健全であれば、体は季節に適応していると言える。

“ しかし ” 、柳澤先生によると、 “ 胸椎5番は硬張り、胸椎3番に痞えが生まれ、肺の動きが阻害されてくる、、、”

この状況は、整体で言うところの 「汗の内攻」 を思わせる。出るべき汗が、急に冷えたことで引っ込んでしまう。皮膚が縮み、筋膜・筋肉が縮む。汗腺が開かなくなり、汗が出ずにその硬直が弛まない。泌尿器、呼吸器に変動が起こる。
おまけに言えば、汗から排泄された毒素・老廃物の再吸収。経皮毒の自作自演である。

ところが、ここでは先生は、これを湿気のない空梅雨のため、自然の変異のために、身体が季節について行けていない状況であると指摘している。

初夏から梅雨、そして夏、特に8月のお盆前までは、どんどん汗をかかなければいけない。夏の健康法は、とにもかくにも汗を出すことである。汗さえ出ていれば、夏は概ね健康に過ごせる。

しかし、この汗をかくべき梅雨前期に、“胸椎5番は硬張り、胸椎3番に痞えが、、、” である。
その対策として柳澤先生は、一つ “ 熱い風呂に浸かったり、” することを勧めている。

熱い湯に浸かることは、皮膚への刺激になり、発汗も促す。
入浴で汗を出すときには、湯に浸かっている間に出そうとすると長湯になりすぎる。風呂の中ではなく、風呂を上がってからドッと汗が出る、そういう入り方を工夫する必要がある。
熱めのお湯に浸かったら、温まりきるその直前に出るのが丁度良い。その上がるべき 「機」 を掴むことこそが、入浴術の極意である。

また、この時期は、側腹、脇の下の水掻き部分、手足の指の股の水掻き、を刺激するのが良い。これらの一見 「余った部分」 を刺激するのが、梅雨時の重だるい体をシャキッとさせてくれる。どれもつまんで愉気するのだが、直後から体が軽くなるのを感じられる。

そして呼吸器が停滞してくると大腿部後面の筋が縮んでくるので、ここを伸ばすように大きく動かすのも良い。ストレッチも悪くはないが、大股で歩くなど、積極的に 「動かす」 方が効果がある。

どちらにしても、この時期は、積極的に体を動かしていた方が調子が良い。だるいからと言って、動かずにダラダラしていると、ますますだるくなってしまう。

季よみ通信 ~気法会サイド~

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