冷えたら朝風呂に・・・
このところ急に寒くなってきたので、冷えの影響を受けて体調を崩している人が多い。
寒さの度合いとしては、真冬の方が断然寒いのだが、真冬になると体も冬用になり寒さに強くなるので、かえって今ぐらいの時期の方が冷えて具合の悪くなる人は多い。
今の季節は、多くは寝ているうちに冷えてしまう。つまり、寝冷えである。
そういうと、
「特に寝冷えをしている感じはありません」
という人が多いが、実は感覚的によくわかっていないだけで、実際は寝ている間に体は冷えていることがある。
試しに朝起きたらすぐに風呂に入ってみると、体が冷たくなっているのがよくわかる。真冬に寒い外から帰ってきて、すぐに風呂に入ったときのような、独特の感じがあると思う。
ちなみに、朝風呂は寝冷えにとても効く。熱めの風呂にサッと入るのがコツだ。
朝風呂に入ることに抵抗がある方は、膝湯でもいい。お風呂を熱く沸かして、7分ぐらいを目途に膝ぐらいまで温める。
足湯・膝湯は、ふだんの入浴温度よりも熱くないと効かない。
頭痛・鼻づまり・のどが痛いなど、首から上に症状があるときは足湯がよく、お腹が痛い・下痢・ガスが溜まるなど、お腹の症状には膝湯がよい。
寝冷えの解消には、膝湯がお奨めである。
元々整体では、くるぶしまで温めるのを足湯(そくとう)、膝ぐらいまで暖めるのを脚湯(きゃくとう)というが、
「脚湯って、足首まででしたっけ?」
のような人が結構いたので、混乱を避けるため当院では足湯(あしゆ)・膝湯(ひざゆ)としている。
それから、ふだん起きているときに手足が冷えるという人は、厚手の靴下などもよいのだが、体幹部を暖かく保つというのも一つの方法である。
人間の体は、内臓や脳などを優先する傾向があるので、体が冷えてくると脳や内臓を守るために手足など末端の血行を犠牲にして、血液を体幹に引き上げてしまうのである。そのせいで、手足が余計に冷えるということがある。
手足が冷えるときは、Tシャツを一枚下に着るとか、ベストを着るとかして、胴体を暖かくするとよい。
外出時などは、首も温かくする。マフラーでもよいし、最近流行りだしたネックウォーマーなどでもよい。