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上下型 1種 2種

第1腰椎に運動の焦点がある人を、上下型体癖という。
焦点があると表現しているのは、5つの腰椎のうち特定の椎骨(この場合、第1腰椎)に力が入りやすい、と考えてもらえばよい。

上下というのは、第1腰椎が人間の身体運動の上方に伸びる動きの中心になるところから来ている。
上下型とはいうものの、実際は上に上がる方向性に特徴があり、上型といってもよいくらいだ。

上下型は、第1腰椎に力が入りやすいため、体が上へ上へと上がっていく運動性が強い。そのためか、体型は上へ伸びて真っ直ぐな、直線的な体型になりやすい。

上下型は、エネルギーが上に上がり、大脳の働きに転換しやすい。それゆえ、非常に頭の働きが活発なのである。
そして、上下型にとっては、頭の中の世界が非常にリアルである。ときには、現実を忘れて思考の世界に埋没してしまうこともある。
デパートやスーパーなどで、奥さんの買い物についてきたと思しき男性が、他の人の邪魔になるような場所でボーっと立っていたら、それはきっと上下型である。ふとした拍子に、頭の中の世界に入り込んで、周りが見えなくなっているのである。

上下型には1種と2種があるが、同じ頭の働きが活発でも、働き方に違いがある。

1種は、頭を使うことが好きである。頭の体力とでもいうべきものが旺盛であり、どんなに頭を使ってもあまり疲れることが無い。
もし疲れても、違う頭の使い方をすると休まる、などと言う。英語の勉強で疲れたら、数学をやると疲れが抜ける、といった具合だ。
論理の組み立てが早く、また上手である。そのため、大学の教授・講師や、評論家などに1種の人は多い。
1種は、何かを行おうとすると、まずは考える。考えてからでなくては行動できないのだが、だいたいは考えただけでエネルギーを消費してしまうので、実際の行動をする段になると、すでにやる気が失せている。
だから、現実に行動するわけではなく、頭だけを使ってしゃべっていればよい評論家などは、1種にもってこいの職業なのである。

2種は、使おうと思わなくても、自動的に頭が働いてしまう体癖である。その働き方は、自発的に働くというよりも、多くは外の世界の刺激に反応して引き起こされる受動的な働き方である。
上下型は、毀誉褒貶に敏感であり、他人の評価を気にする。特に、2種は他人からどう見られるかと言うことに非常に敏感で、人間関係においても他者の言動に過敏に反応する。
心配性で、取り越し苦労が多く、他人から見たら大したことがないようなことで右往左往しやすい。
すぐに頭であれこれ考えてしまうが、考えすぎると逆に思考がフリーズしやすい。
自発的に物事を進めていくのは得意ではないが、与えられたテーマにそって仕事を任されると非常に有能である。官僚 ・役人 ・秘書などに向くと言われる。

上下型の周りには、常に上昇気流が起きている。1種も2種も真っ直ぐだが、1種は電柱のような真っ直ぐさが印象的である。2種は、NASAに捕らえられた宇宙人(本当だろうか?)のような頭でっかちな感じがあるだろうか。

上下型は、頭脳型であるので、睡眠がとても重要になる。脳のリカバリーには、睡眠が欠かせないのである。食べなくてもすぐにはバテないが、睡眠不足にだけは勝てない。

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