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June 2010

リラックスよりもリフレッシュ (1)

昨今は、世の中猫も杓子もリラックスブームである。
それだけ緊張度の高い社会であり、慢性的な疲れを引きずっている人が多いということなのだろう。

確かにオン、オフの切り替えも大切だし、リラックスすることも必要ではあろう。
しかし、実はリラックス一辺倒では緊張も疲労も抜け切ることはないのである。

最近は、ともかくリラックスしていることが良いことだとされる風潮だが、そのリラックスの意味するところが、どうも弛緩した状態を意味しているようであり、ちょっと頂けない。

緊張の反対は弛緩(ゆるみ)であり、疲労が肉体の硬直であるとすれば、その逆はやはり弛緩ということになる。
しかし、一方の極にあるからといって、逆の極に行けばいいかというと、そう単純なものでもない。

いつでも元気がいっぱいで、やりたいこと、やろうと思ったことには、サッと腰軽く動ける状態が健康な体のありようである。
つまり、健康な体というのは、緊張と弛緩の間を自由に行き来できる弾力のある体である。
常に緊張が強い状態が続くのは良くないが、弛緩しっぱなしも同様に健康的ではない。

例えば、最近は 「ぬる湯に、長湯」 が流行っている。しかし、整体的にはこれはNGである。
ぬるいお湯に長時間浸かっていると、体が弛みすぎて力が抜けてしまう。
つまり、ゆるみを通り越してたるんでしまうのだ。

「ぬる湯に長湯」 で体がたるむと、まず元気が出ない、力が出ない、やる気も出なくなる。
いつまでも体が温かいので冷え性の人には良いなどといわれるが、体の引き締まりがなくなるので、続けているとかえって冷えに弱くなる。
そして、長期間続けると老けてくる。

ぬる湯に長湯は、リラックス志向の象徴である。しかし、行き過ぎたリラックスは弊害も大きい。

同じ入浴でいうなら、熱めの風呂にさっと入る江戸っ子のような入浴法がおすすめである。
熱いけれど気持ちがいいくらいの温度のお湯につかり、頃合いを見てサッと上がる。

これは、体の元気を取り戻す入浴法である。活力の出る入り方だ。
寝る前に入って元気が出すぎたら、今度は眠れないのではないかという人がいるが、元気が出て眠れないようなら無理に寝なくても良い。寝ないとダメだ、という思い込みさえなければ、眠くなってから寝たので十分間に合う。

しかし、実際は昼間に十分働いてエネルギーを消費していれば、眠れなくなることはない。程良いタイミングで、心地よい眠りは訪れる。
ただし、寝る直前に風呂に入ることは、いろいろな意味でよろしくない。少なくとも、風呂を出てから就寝までに1時間以上はあった方がよい。

緊張の対極である弛緩に向かうよりも、体の働きを正常にする、元気にする、活発にすることを考えた方がいい。
つまり、疲労回復にはリラックスよりもリフレッシュの方を考えた方が健全である。
そして、実際に試してみると、その方が体も心も快適に保てることを実感できるだろう。

身体気法会HP 体癖基本5型(10分類)

柳澤先生が主宰される身体気法会のHPで体癖基本5型(10分類)が更新された。
今回の更新では、体癖各種の体型的特徴と力の偏りやすい部分を示したイラストも追加されている。

私は、柳澤先生のたいへん味のあるイラストがとても好きである。

柳澤先生の体癖観察は、とても深い。 深くて、細かく、広い。
日本人の創りあげてきた文化や風俗を偶数種の世界であると見る視点は独特である。

三蛙つれづれ記(そのバックナンバーである三蛙つれづれ談)は、先生の体癖観察の視点が見えて二重の意味で興味深い。

どうぞ、柳澤ワールドを十分にご堪能されたし!


 身体気法会 HPはこちら

体癖観察のちょっとしたコツ

体癖を見る場合、それぞれの体癖に自分(もしくは他人)を当てはめていこうとしても、なかなかピッタリと一致しないことが多い。

なぜかというと、ほとんどの人は複数の体癖が混合しているのに対して、各種の体癖の解説というのは、それぞれ原色としての体癖的傾向が示されているからだ。
それゆえに各種体癖の解説を読んでも、「この体癖のこの部分は当てはまるけど、こういうところは無い・・・」、ということになってしまい、どの体癖なのか判別が難しいということになりがちだ。

まず個人を見て、その中の際立った特徴を見つけ出す。それが、どの体癖から来ているのかを考えていく。
そういう順序で考えていく方が分かりやすい。

例えば、心配性でいつも小さなことにクヨクヨしてしまうとしたら、とりあえず2種があるのではないかと考えてみる。
そのくせ、とても負けず嫌いな一面があるとしたら、7種か8種かはわからないが、とりあえず捻れ傾向があると見る。
という具合に見ていくと良いのではなかろうか。

自分や他人の体癖を考える場合、その人が何に拘っているか、何に囚われているかということを見ていくのも良い。
絶えず人の目を気にして、それによって自分の行動を抑制している人は、その人の中に上下傾向があるかも知れない。上下型は、他人の評価 、毀誉褒貶ということに対する囚われがあるのだ。
いつでも、とにかく自分が損をしないようにということに拘っていたら、その人は前後傾向があると見ていい。
どんなときでも、なんとしても負けまいとムキになっていたら、その人には捻れ型があるだろう。
体癖的な感受性の傾向とは、のがれられないその人の性でもあるのだ。

そして、体癖的な傾向というのは無意識的な行動に現れやすい。
普段は躾や教育などによって後天的に身についた部分で外界とコミュニケーションをとっていても、いざというときにはその人の体癖的なものが出やすい。
咄嗟のときにどういう行動を取るか、これは自分や他人の体癖を知る大きなヒントである。

また、慣れてくると、その体癖の持つ雰囲気や印象のようなものが何となくわかってくるのだが、とりあえず身体的な特徴から見ていくこともできる。
パッと見て全体の体のバランスの中で頚が目につくようなら、その人は上下傾向がある可能性が高い。上下型は、頚が太く真っ直ぐで、しかもいつも力が入っているので、何となく頚が目立つのである。
つまり、その人の身体の中で目立つところ、他の人と何となく違って見えるところが体癖的特徴であることが多い。

見た目が柔らかくて体の線が丸かったら左右型(特に3種)、肩に特徴があれば前後型、胴が太く四角い印象であれば捻れ型といった具合だ。
閉型9種は、ともかく求心力がある。大抵、小柄である。開型10種は、後ろから見て骨盤が大きく広い。

それから、顔の造作は心理的な感受性、体型は体質を表しやすい。

どんな体型でも、顎が張っていたら前後的(特に五種はエラが張っている)、丸顔だったら3種的な感受性の持ち主ではなかろうかと見てみる。面長ならば上下である。
それぞれ、合理的で利害に聡い、好き嫌いが優先する、何でも理屈で考えたい、そういう傾向があると想像できる。

しかし、エラが張っていても、丸顔でも、面長でも、胴回りが太く四角い体型をしていたら、体の特性は捻れ型ということになる。
おそらく、風邪の引き始めはのどが痛くなり、湿気に弱かったり、トイレが近かったりする。

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