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秋の花粉症 ・・・ ?

5~6年前からだろうか?
「秋の花粉症なんです」、という人が年々増えてきている。

秋の花粉症とは、ブタクサなどの花粉によって引き起こされるアレルギー症状のことのようである。

そう訴える人の体を観てみると、みな共通して 「冷え」 ている。
そして、ぼちぼち 「乾き」 始めている。

秋から冬に向かうこの時期、体に対して影響が大きいのは、なによりも、「冷え」 である。
中でも、「寝冷え」 の影響は大きい。

この時期のくしゃみや鼻水など、風邪とも花粉症ともいえるような症状は、寝冷えの典型的な症状である。
寝冷えしないように気をつけつつ、脚湯などで冷えの影響を抜いていくと、それらの症状はほとんどの場合数日で解消する。
寝冷え対策→過去の記事

また、だんだんと空気が乾燥してきて、体も乾き始めている。
乾きもまた、花粉症的な症状を引き起こす。

粘膜には、乾きの影響が端的に表われる。(半分粘膜のようなものである唇も、乾きが表われやすい部位である)
体の水分が足らなくなってくると、当然粘膜が乾いてくる。それは体にとって都合が悪いのだが、何しろ水が足りないのだからしょうがない。そこで体は非常手段を講じる。血液から水分を引っ張ってきて、取りあえず粘膜を潤すのである。つまり、これが体が乾いて鼻水が出る仕組みである。
鼻水がどんどん出てくるので、水が余っているような気がするが、実は足らないから出ているのである。
また、同様に眼の周りの粘膜も水分不足で炎症が起こりやすくなる。当然涙目になったり、かゆみが出たりする。
乾き対策→過去の記事

秋の花粉症を訴えてきた人に、とりあえず布団や寝間着を工夫して暖かくして寝てもらい、朝の脚湯(もしくは、朝風呂)をおこなってもらう。更に水分補給に、スープ・雑炊・鍋物などの汁物を多く摂ってもらうと、花粉症様症状は、ほとんど消えてしまう。
(暖房が入るようになったら、汁物以外に 「水」 も積極的に摂る)

今までのところ、それで症状が改善しなかった人は一人もいない。

秋の花粉症・・・。実は、ただの寝冷えと体の乾きなのでは・・・。
そう思えてしまう。


ブタクサなどにアレルギーが無い人が、まさか長引くその症状が寝冷えと乾きのせいだとは思わずに、「秋の花粉症かも・・・」 と思ってしまったというケースもあるだろう。

もちろん、植物の花粉に対するアレルギーを持つ人もいるのだろうが、それも発症しやすい体の状況 (冷えと乾き) さえ変えてしまえば、症状は出ないということなのかもしれない。

秋の花粉症かも ・・・と思っている人も、実際に医療機関で秋の花粉症と診断された人も、取りあえず 「朝の脚湯」、もしくは 「朝風呂」、そして乾燥対策に 「スープ類」 と 「水を飲むこと」 をぜひ試してみて頂きたい。


そして花粉症のあるなしにかかわらず、どちらにしても、「冷え」 と 「乾き」 に上手に対処していくことが、これからの季節、体を健やかに保つ一番の方法なのである。

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