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食べ過ぎとその周辺 (3)

食べ過ぎる人の一つの特徴に、食べる姿勢が悪いということがある。
背中が曲がった状態で前屈みになって食べると、食べる速度がはやくなりやすい。いわゆる 「犬食い」 といわれるものだが、食べる速度がはやいとお腹がいっぱいになったことに気づかずに、そのまま勢いで食べ続けてしまう。そして、気がついたときにはすでにお腹が苦しくなっている。

これが背筋を伸ばして食べると、自然と食べる速度はゆっくりになる。逆に言えば、良い姿勢のままでは、ガツガツとはやく食べることは難しいのだ。
食べる速度がゆっくりになれば、適量ラインの感覚もつかみやすい。

また、一回の食事の中でも、量が過剰になってくると背中が張ってくる。こうなると、ついつい背中を丸めたくなり、姿勢が崩れてくる。実はこうなったら、もう食べ過ぎの領域に入っているのだ。
つまり、姿勢よく背中を伸ばしていられる間は食べても大丈夫。背中を伸ばしているのがつらくなってきたら、そこが止めどき、ということである。昔の人は、行儀として姿勢のことをいったのだろうが、それは体のためでもあったわけだ。

さて、年末年始に食べ過ぎた人は、休肝日ならぬ休消化器日をもうけるとよい。昔からの習慣である七草がゆなどはまさにそれで、おせちやお餅などをたくさん食べて、疲労した消化器を休めるためのものである。
もちろん正月明けに限らず、食べ過ぎたと思ったら、その後は少し食を落す。特に、お腹がぐうぐう鳴るような空腹の時間を作ることは大切である。

最近では、お腹が空く感覚がないほど、先回りして食べる人が多い。しかし、人間たまには空腹の時がないと体は上手く回らない。薪ストーブでも、薪を次々と詰め込みすぎると燃焼不良になって、もくもくと黒い煙が出てくるし、植物も肥料を多くあげすぎると枯れてしまう。体も同じで、過剰な栄養は体を痛める元になる。
空腹の時間は、余剰栄養のリサイクルの時間だ。ミクロの細胞レベルでも、空腹になると細胞内でゴミと化していたタンパク質を分解して再利用するリサイクル機能が働くという。

それから、例え1~2日程度でも、減食した後はいきなり元の量に戻さずに、お腹がビックリしないように徐々に量を増やしていく。
多くの場合、元の量まで戻すと量が多いように感じられる。日頃食べ過ぎで鈍っていた胃腸が、減食によって正常な感覚を取り戻すからだ。そうなったら、もちろん無理に元の量まで戻すことはない。体の要求に従って、「今の体」 = 「新しくリセットされた体」 にとっての適量を摂ればよいのである。


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