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食べ過ぎとその周辺 (2)

「食べ過ぎ」 というと、相当たくさん食べているというイメージを持たれるかもしれないが、整体でいう 「食べ過ぎの体」 をしている人は、必ずしも大食らいとは限らない。

前回も書いたが、お腹もすいていないのに時間になったから食べる、などというのも一種の食べ過ぎである。体が必要としていないのに、食べ物を詰め込むというのは、当然ながら体にとっては至極迷惑、大きな負担である。
そしてこういう人の多くは、自分では食べ過ぎていると思っていない。しかし、体を観れば一目瞭然、本人の自覚の有無とは無関係に、食べ過ぎは必ず体に現れる。

整体で、「食べ過ぎです」 という場合、それは必ず体に現れた変化を観ていっているのである。決して太っているからとか、いかにも食いしん坊の顔をしているとか、そういう連想・想像でものをいうことはない。これは、「冷えている」 でも、「乾いている」 でも、「目が疲れています」 でも同様である。

食べ過ぎている体は、腰や背中が張っている。力仕事や立ちっぱなしなどでも腰や背中が硬くなるが、食べ過ぎでも飲み過ぎでも硬くなる。ただ同じように硬いといっても、原因によって硬直する部位も違うし、硬くなり方にもそれぞれ特徴がある。

食べ過ぎてる人は、胸椎の7・8・9番の左三側(背骨の指三本分外側)に硬結が現れる。胸椎5・6には胃の状況が現れる。胃が悪くなる原因にもいろいろあるが、胸椎7・8・9と胸椎5・6がそろっていれば、食べ過ぎによって胃をこわしている可能性は高い。(胃が悪いのにも関わらず、食べ続けているともいえる)

また、胸椎9の右は肝臓の処。飲み過ぎでも硬直するが、食べ過ぎでもやはり硬くなる。特に脂っこいものや、いわゆる御馳走といわれるものが続くと9番が硬直しやすい。
飲んべえは、酔っ払って満腹の感覚も麻痺するので、お酒を飲むと同時に大食いもしやすい。こういう人の背中は、第9胸椎右を中心に非常に立派に硬直している。ほとんど飲めない下戸の私からすると、なんと男らしい豪気な背中だろうと思うが、肝臓も腫れているうちが花で、更に進んで縮む方に転ずると肝臓がんや肝硬変などに近づいていくことになる。

腰椎では、第2腰椎を中心に硬直する。第2腰椎の右は肝臓・胆のう系統、左は主に胃の状態を反映する。正月明けには、食べ過ぎ・飲み過ぎから第2腰椎が硬直し、ひどい腰痛を起こす人もいる。

さて、食べ過ぎに自覚がないケースには、少量ずつ毎食多い、というのもある。
当然だが、そのときそのときで、体にとっての適量というのはある。たいていの人には、「ああ、このあたりが丁度良いところだな・・・」 という適量の感覚はあるものだ。満腹というほどでもなく、足りないということもないところ。昔の人は、このあたりを腹八分といったのだろう。
その適量で止めておけば、苦しくもないし、胃腸に負担もない。しかし、「ご飯が一口残っているから・・・」 などといって、そこから更に食べてしまうと、急にお腹も張ってくるし、体も重くなる。つまり、食べ過ぎてしまったということになる。
食べ過ぎか食べ過ぎでないか、という境目は、実はほんの一口だったりするのである。しかし、毎回適量のラインを少しずつ超えていると、塵も積もれば山となるで、だんだんと体に負担になっていく。

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