« July 2014 | Main | October 2014 »

September 2014

この時期不可避の寝冷え

このところ一日何人に、それは寝冷えのせいですね、という話をしているだろうか?

ここ最近急に朝晩気温が下がるようになって、寝冷えをする人が増えてきた。喉が痛くなったり、空咳が出たりという風邪っぽい症状から、関節が痛むとか、お腹にガスがたまるとか、頭痛がするなど、寝冷えの体に対する影響はとても多様である。

先日、眼球の痛みから始まって、次々といろいろな症状が出て、眼科と耳鼻科、歯科、内科に行ったという方がいた。
体を観たところ、どの症状も寝冷え由来のものと思われたので、朝起きてすぐに脚湯をすることを勧めた。その方は、脚湯をはじめてすぐに症状がやわらぎ、数日ですっかり良くなったという。
もちろん体の調整はしたわけだが、何よりも冷えたものは温めるのが手っ取り早い。脚湯が功を奏したのだろう。

何の前触れもなく、目眩や耳鳴り、歯痛、急な下痢などが起こっても、なかなかそれが寝冷えとは結びつかない。まさか、その激しい症状が、ただの寝冷えのせいだとは思えない。
何かの病気なのではないかと不安になってしまうのも仕方がない。現に病院で診てもらえば、なんらかの病名がつくのかもしれない。

しかし、なにやら深刻な病名がついても、実は病気というよりも、ただ寝ているうちに体が冷えたせいだったりすることもある。というよりも、ある日突然起こる急性の症状の中には、急に寒くなった、暑くなった、湿度が高くなった、空気が乾いてきたなどの、季節の変化が体に影響して起こっているものはとても多い。そして今の時期だと、寝冷えによる急な変動がとても多いのだ。

寝冷えといっても、今はまだ朝夕涼しくなったという程度で、寒いというわけでもない。しかし、夏用の開いてゆるんだ放熱モードの体を引きずっている今、朝方にヒンヤリと体が冷えるだけでも、呼吸器・泌尿器・消化器などに意外と影響が及んでしまう。
冷えると体はこわばるので、筋肉や関節の痛みも起こりやすいし、頚が冷えることで頭痛、歯痛、耳鳴り、目眩なども起こる。

そうした症状が起こったら、一応寝冷えを疑って、朝起きてすぐに脚湯をするか、熱めの朝風呂に入る。一回で足りなければ、数日続ける。
また、触ってみて冷たいところがあれば、蒸しタオルを当ててもよい。頚や肘などが冷えてもいろいろな症状が起こるからだ。

この時期、まだ寒いという感覚はほとんど無い。寝冷えを警戒して厚着をして寝れば寝汗をかいてかえって冷えてしまうし、布団を厚くすればやはり暑くて寝ている内に剥いでしまう。なかなか寝冷えを回避するのは難しいのである。
今の時期は寝冷えをしてしまうのはある程度仕方がないので、もはや寝冷えは避けられないものと諦めて、冷えてしまったら温める、と事後処理の方を考えた方がよいのである。

新規の方の予約について

現在予約が混み合っているため、当分の間新規の方の予約は、

1日1人、1ヶ月に5人まで

とさせて頂きます。

乾きのはしり

今年は、体が乾きだすのが例年よりも早い。9月に入って、さっそく唇や指先などが乾く人が出始めている。髪もパサパサ、ごわごわしてくる。乾きのはしりである。

これからの季節は、夏の水分補給とは全く別の意味で、水分の摂取が必要になる。それは、体の乾燥対策である。

体に水分が不足すると、皮膚や粘膜に異常が現れる。皮膚がガサガサするとかあちらこちら痒いなどというのも乾燥の兆候だが、鼻水が出るなどというのも、乾燥からくることがある。

そして、乾きは冷えを呼ぶ。空気が乾燥している方が寒さを感じるということもあるが、体が乾いていると冷えに弱いということがある。潤っていれば、冷えの影響も軽減される。

秋の乾きには、汁物がよい。スープ類、麺類、雑炊など。それで足りない分は、水がよい。湯冷ましとか、白湯よりも、生の水が体のみずみずしさを保ってくれる。

秋といえば、注意するのは寝冷えもある。もちろん、まだそれほど寒いわけではないが、ひんやりと冷たくなることに慣れていない体は、明け方の気温が下がったときなどに冷えの影響を受ける。
寝冷えの解消には、朝起きがけの脚湯や朝風呂に入るのがおすすめだが、体が乾かないように保つのも、一種の冷え対策である。

食べ過ぎ体操

整体法には、「食べ過ぎ体操」、と呼ばれる体操がある。食べ過ぎによる消化器系の不調や体のこわばりを解消するための体操である。

やり方は至極簡単で、正座をした状態から、そのままゆっくりと後ろに倒れる。手や肘をついて少しずつ倒れていく。最後は、頭・肩・背中が床に着く。
つまり、正座したまま仰向けになるということである。仰向けになっても余裕のある人は、手を上に挙げてバンザイをしてもよい。

この体勢が取りにくい人は、普段から食べ過ぎている人である。特に中年以降の男性には、この体勢が取れない人が多い。
「いやあ、元々体が硬いので・・・ 」 と言い訳する人もいるが、やはり食べ過ぎには変わりはないのだ。

男性の能力は腰で決まる。腰がカチカチ、へなへなの男には、大事な仕事は任せてはいけない。粘り強さも、決断力も、腰の力で決まるのだ。

この体操は、別名 「腰を強くする体操」 ともいう。背骨のこわばりを除き、しなやかにする効果がある。腰椎部も弾力のあるしなやかさを取り戻し、骨盤の弾力もアップする。

老若男女、誰がおこなっても良い体操だが、慣れない人が急におこなうと腰や膝、太腿の筋肉などを痛めることもあるので、はじめは無理をしないで少しずつ様子を見ながらおこなった方がよい。
特に、高齢の方や普段運動する習慣のない方は注意しておこなう必要がある。

この姿勢をとること自体が難しい人は、後ろに布団を積んでおいて、その上に倒れるなどの工夫をするとよい。
慣れてきたら、少しずつ布団を薄くしていく。

本当は仰向けになった状態から、介助者がついて補助する動作が更にあるのだが、とりあえずはこの姿勢をとって静止しているだけでも十分効果がある。時間は、体の固さにもよるが、数十秒~数分程度。気持ちよいと感じれば長く行ってもよい。
楽にできるようになったら、両膝をなるべく寄せてつけるようにし、膝が床から浮いていれば、床に近づけるようにすると更に効果がアップする。

この体勢を解くときにも、腰や膝を痛めないように、ゆっくりと自分の動きやすい方法で注意深く姿勢を解除する。

ちなみに、ヨーガなどで割座(両足の間にお尻を落した座り方)で後ろに倒れる形があるが、これでは食べ過ぎ体操で求める効果は得られない。
自分なりにきちっと正座をして、そこからゆっくり倒れていく。

 

夏の終わりから秋口は、小食が体に適う季節である。4種体癖的なシーズンといってもいいい。

この時期に食べ過ぎると体を壊しやすい。

そもそもこの時期は、量が過ぎると、もう食べたくないという感じが体にはっきりと出る。その感覚に合わせて食べていればよいだけなのだが、これでは栄養が足りないのではなかろうかと頭で考えて余分に食べてしまったり、もったいないからと残りをお腹に入れてしまったりすると体調を崩してしまう。

小食が合う時期は、だいたいお彼岸過ぎくらいまで続く。食を通して体の感覚を育て、また空腹にも快感があるということを知るのにはとてもよい時期である。

食べ過ぎ体操をすると、過食による体の強ばりも取り除けるが、続けていくと食べ過ぎる傾向自体がなくなっていく。

食の執着から自由になると、それ以外のいろいろな執着、依存からも自由になりやすい。この秋は、食べ過ぎ体操と合わせて、ぜひ食の 「適」 というものを体得してみてはいかがであろうか。
そこから更に、何かが開けていくかもしれない。

10月のお休み

         ~ お知らせ ~

    10月は、通常のお休み(日・木曜日)以外に

       ・10月8日(水・)

       ・10月15日(水)

     をお休みとさせていただきます。

« July 2014 | Main | October 2014 »