11月といえば・・・
早いもので、今年もすでに11月に入ってしまった。一般に11月といえば、七五三、大相撲九州場所、ボージョレ・ヌーヴォー解禁、酉の市・・・、といったところだろうか。
整体で11月といえば、やはり体の 「乾き」 が本格化するというところだろう。
体の乾きにも個人差があり、体力の充実している人ほど乾きは遅く来る。といっても、11月に入るとたいていの人は乾きに注意が必要だ。
空気が乾いてくると、体から水分が飛んでいってしまう。寒くなると吐く息が白くなるが、あれは呼気に含まれる水蒸気が白く見えているわけで、呼吸からもあの勢いで水分は失われていくのだ。
体が乾くといろいろな不都合が生じる。皮膚が痒い、咳が出る、鼻水、鼻づまり、胃の痛み、頻尿、便秘、むくみ・・・。
喘息発作の原因にもなるし、筋肉のこわばりを生み、神経痛やリウマチ様の症状が出ることもある。たかが水分不足と侮るわけにはいかないのだ。
夏と違って、水分に対する欲求がはっきりしないので、ある程度は気をつけて補給しなければならない。水分はもちろん口から補給するわけだが、水分なら何でもいいということでもなく、何で摂るかでだいぶ効率は違う。
この時期は、汁物、スープ類などの温かい水分が体に染み込む。ラーメン、味噌汁、鍋物、スープカレー、おでん、うどん、雑炊・・・、何でもいい。特に食べて美味しいものが、吸収がよい。
温かい水分といっても、味のあるもの、言い換えれば出汁の利いた塩気のあるもののことで、お茶やコーヒーなどは含まれない。
汁物以外では、沸かしていない生の水がいい。ただし、体が冷えている感じがする人、水は冷たくて飲みたくないと思う人、トイレが近くなっている人は、水を飲んでも吸収が悪い場合がある。
そういう人は、白湯などの温かいものを摂りながら、同時に水も少しずつ飲むといい。例えてみれば、ウイスキーを飲むときのチェイサー(追いかけ水)のような感じで飲むのである。
こうして温かいものと水を上手に飲んでいると、そのうち水を飲みたいという欲求が体に湧いてくる。つまり、水が美味しく感じ出す。そうしたら、あとは汁物・スープ類と常温の水で行くのがいい。
ちなみに、スープ類が吸収がよいのは年内いっぱいくらいで、1月以降になると 「水」 以外は吸収が悪くなる。
またその頃には、自然と水が美味しくなるのである。寒い季節に冷たい水を飲むのは抵抗があるという人もいるかもしれないが、体が整っているとこの時期冷たいものは意外と美味しく感じる。寒い時期にコタツでアイスクリームを食べると美味しい、というのと同じような感覚かもしれない。
逆にその時期に水が美味しくない人は、上手く体が冬仕様になっていない人であるともいえる。
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