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ヒートショックとヒートショック・プロテイン その1

最近、メディアなどでヒートショックに関する注意喚起がしきりになされている。

ご存じだろうが、ヒートショックとは、寒い脱衣所や浴室で衣服を脱いで寒さにさらされた上に熱いお風呂に入ることで、急な温度変化にさらされ血圧などが急激に変化することをいう。場合によっては、脳卒中や心筋梗塞などを引き起こす恐れがある。

テレビの健康番組などでも、入浴温度はだいたい41度以下を推奨しているようだ。

一方整体では、日常的に入るお風呂の温度としては 「熱め」 を奨めていて、何度とは決められないが、42度くらいが標準的とされている。
つまり、体の感受性にもよるのだが平均的に42度が熱いとぬるいの境で、整体は熱いお風呂を、医師などはぬるいお風呂を推奨しているということである。

整体でぬるいお風呂を奨めない理由は、体がたるんでしまうからだ。つまりは、体が伸びきったゴムのようになって、元気が出なくなる。体がゆるむのは良いことだが、たるむのはいただけない。
たるむというのは、力が入らなくなるということであって、生きる活力が低下してしまう。例えば朝が起きづらいとか、意欲が湧かないとか、ともかく元気が出なくなる。
もちろんリラックスはよいことだが、引き締まりがなければ、ただのヘナヘナになってしまう。弓の弦も強く張りすぎれば切れてしまうが、たるんでいれば役に立たない。ちょうどよく張られた弓の様に体を活性化する入浴法が、ちょっと熱めのお風呂に短めに入るという方法なのだ。

さて、私の家内の実家は東京の下町にあるのだが、そのあたりでは銭湯文化が根付いていて、内風呂がある人でも結構ふだんから銭湯に行ったりする。
最近は時代も変わって、そのあたりにもお湯のぬるい銭湯があるが、20年ほど前までは、軒並み熱いお湯のお風呂屋さんばかりだった。しかも、その熱さといえば尋常ではなく、サッと手を入れると入れたところまでがキレイに真っ赤になるといった具合で、はじめて入ったときには、大げさではなくあまりの熱さに手足の爪が剥がれるかと思ったほどだ。

そんなお湯の熱いお風呂屋さんでも、湯中りぐらいはあっても、倒れる人が出たというような話はとんと聞いたこともない。
お風呂屋さんでは、脱衣所も暖かだし、体を洗ってからお湯に浸かるのがマナーであるから、ヒートショックも起こりづらいのではないだろうか。
もちろん、あまりに熱いお湯では体に悪いのは当然だが、気持ちの良い範囲の温度であれば、熱めの風呂自体が悪いということではない。(もちろん、心臓や血圧に問題がある人の場合は、それなりの配慮がなくてはならない)

ヒート(熱)のショックというから熱い風呂が悪いような印象だが、どちらかというと問題は急激な温度差にある。脱衣所や浴室で素肌が寒気にさらされて、ブルブルっと来るのが最初のショックなのだ。

できれば、脱衣所や浴室にも何らかの暖房設備を設置するのが最良の対策だろう。
しかし浴室などはそれもなかなか難しいであろうことから、最近ではシャワーで高いところからお湯を張るとか、入浴前にしばらくシャワーでお湯を出しっぱなしにしておいて、浴室の温度を上げておくことなどが奨められている。

またお風呂以外にも、夜中のトイレなど、暖かい布団から急に寒いところに出ると、やはり血圧が急変して危険なことがある。
廊下やトイレも暖かければそれにこしたことはないが、寝室にちょっと羽織れるものやスリッパなどを用意しておくのもよいかもしれない。

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