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ブラハラ その1

最近ちまたでいろいろなハラスメントが取り沙汰されているが、ブラッドタイプ・ハラスメント、ブラハラというものもあるらしい。

ブラハラは、血液型による性格判断に基づく言動で相手を不快にさせるハラスメントのことだそうだ。

以前B型の友人が、「やっぱりB型は・・・」 とか、「これだからB型は・・・」 とかよく言われると苦笑交じりに話していたが、それなどもまさにブラハラということになるのだろうか。
その友人などは半ば冗談で話題にしていたが、中には血液型であれこれ言われるのはもうウンザリという人もいるようだ。

実は整体の世界でも、ある種のハラスメントとして 「タイハラ」 がある。タイハラは今適当に付けた略語だが、それはすなわち 「体癖ハラスメント」 である。

(体癖は、整体における人間の分類法である。体癖については、過去の記事 「体癖」 、「体癖観察の手引き(はじめにお読みください)」 などをご覧いただきたい)

体癖分類では、人間の体の構造的、機能的な特徴との関連性から 「感受性の特性」 を語る。それゆえ血液型による性格判断と同様に、「やっぱり○○型は・・・」 とか、「これだから〇種は・・・」 といったことが起こるのだ。(体癖では、何型何種という分類の表現をする)

私の知人は、6種体癖だということでずいぶんな 「タイハラ」 を受けたといっていた。また、何種だから整体指導者には向かないといわれてショックを受けたなどという人もいる。

もちろん本来各種体癖に良い悪いも優劣もなく、ただ個性があるというだけの話である。

しかし時代、時流に合うか合わないかで、体癖的特徴の有利・不利は確かに生じる。また奇数種に比べて積極性に欠けるきらいのある偶数種は、どちらかといえば世の中的には割を食いやすい部分も少なからずあると思われる。そういうところからも、「タイハラ」 が生じるのであろう。

6種はよく 「暗い」 といわれる。また6種的な感受性には、ヒステリー的なところがあるなどともいわれる。件の知人は、そのあたりのことでハラスメントを受けたのだろう。
しかし、日本が世界に誇る(?)オタク文化の一翼を担っているのは明らかに6種だと思われる。また5種や7種が多数活躍してきたスポーツ界で、Jリーグ設立以来人気種目上位となったサッカーにおいては6種選手の活躍は目立つ。6種体癖はここ20~30年、時代の主流の一角を占めているのだ。

また、何種が整体指導に向かないということは、基本的にはないと思う。なぜならば、整体も人間同士の行なうことであるから、当然相互の相性が問題となる世界だからだ。
何種体癖でも相手の体癖との相性の合う合わないは必ずあり、基本的には合う人だけを相手にすればいいのである。(経験を積むと、だんだんと合わない人が減ってくる)
もし全ての体癖に対して圧倒的に他より整体指導の適性を持つ体癖があるとすれば、もうすでにその体癖の指導者ばかりになっているだろう。実際はそうなっていないので、何種でも大丈夫なのである。みんな、それぞれの持ち味を活かしていけば、それでいいのだ。

そもそも、体癖は基本的な体質・気質であって、そこから醸造される性格・人格は、育ってきた環境や教育などで大きく変わっていくのだ。

つづく・・・

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